社会問題と向き合うために:「システミック・プロブレム」とは何か?

昨日はソーシャルイノベーションを目指す人ための実践型スクール「ゲームチェンジャースクール」に参加してきました。こちらは一度読書会でご一緒した川端さんからご紹介を頂き、僕の関心領域ととても近いテーマだったので、参加することにした次第です。

第2回目となる今回のテーマは「システミック・プロブレム」でした。

 

システミック・プロブレムって?

世の中には「問題」と呼ばれる事象がたくさん起こっています。その中でもソーシャルアントレプレナーが向き合う問題は「構造的な社会問題」になります。(そもそも社会問題はほとんどが構造的なものだとは思いますが)

「構造的な社会問題」とは、例えば、社会福祉、貧困、環境問題などです。これらの問題は、良かれと思ってやったことがかえって状況の悪化を招いたり、問題の構造が複雑であったり、その時は確かにフィットしていた解決策が時間が経つと効かなくなってきたりします。そのため、あるべき姿と現状の差分を問題と位置づける「問題解決型のアプローチ」で解決できる問題ではありません。

ここで重要なのは、まず状況を俯瞰して何がどういうメカニズムで起こっているのかを把握することです。ここで活用できるのが「システム思考」です。

ただし、それを一人の力で行うのはかなり困難です。論理的な複雑性もさることながら、システミック・プログラムは社会的な複雑性も持ち合わせているため、一つの価値観だけに立っていては、全体像を描写することはできません。それは若い人と高齢者が対立しがちな社会福祉の問題、先進国と途上国での環境問題への考え方の違いなどを思い浮かべれば、すぐにわかります。

 

システミック・プロブレムを描いてみて気づいたこと

今回の講座では、自分なりの問題意識に沿ってシステミック・プロブレムを描くワークがありました。予想はしていましたが、これが思いのほか難しいのです。まず、何が世界で起こっているのかを知っているようで知りません。どこかで聞いたことのある話とか、自分でなんとなくそうだと考えているけど本当かはわからない、描いていくとそんなことが次々に明るみになっていきます。

そして、何より必要とされるのが、自分なりのビジョンです。「自分はどういう社会を望んでいるのか?」そして「それはどこからそう望むのか?」そんな問いが自分に突き刺さってきます。自分の問いをみんなの問いにしていくこと、ソーシャルイノベーションを起こすためにはそれが求められます。

 

システミック・プロブレムを描く力は誰もが求められるようになる

僕が今回講座に出て強く印象に残ったことは、システミック・プロブレムを描く力、さらには解決する力は、今後誰もが求められるリテラシー・スキルになっていくということです。

今後ビジネスに求められるのは、単なる効率化・富の創出ではなく、持続可能な社会に貢献することを前提に事業を継続・発展させることです。これは今のビジネスのあり方からすると矛盾する部分も出てきます。これまでは効率化・富の創出だけを目指せば良かったのですが、これからはそうもいきません。

昨今の自動車産業を取り巻く問題のように、社会倫理上許されなくなってきていますし、環境・エネルギー問題が本格的な危機に陥ったら、そもそも今のビジネスを取り巻くルールが大きく変化します。

今までは「システミック・プロブレム」を描く力は一部の人が持っていれば良いものだったかもしれません。しかしこれからは、多くの企業やビジネスパーソンが「システミック・プロブレム」に関わっていくことになります。だからこそ「システミック・プロブレム」を描く力、解決する力は誰もが求められるようになるのです。

今回、改めてまだまだ自分が井の中の蛙であることを痛感しました。より大きな視野・視座を持って、世の中と向き合っていく必要があるなと感じました。

 

 

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