今日は、メガネを作りに千葉の佐倉まで行ってきた。実は、1年前ぐらいからしばしばメガネは掛け始めているのだが、ここ最近も視力の低下が進んでいるように感じており「ならばこのタイミングできちんとしたメガネを作っておこう」と思い立ったのである。
そして向かったのは「眼鏡のとよふく」さん。以前、すごいメガネ屋さんがあると聞いてずいぶん前に予約をしたのだが、来る日も来る日も予約が一杯でこの日になってしまった。
お店自体は何ら変わったことのない、ごく普通の町のメガネ屋さん。ただ、徐々にすごいメガネ屋さんである事が明らかになっていく。お店に入った後、カウンターに通されて問診票を書くのだが、その中になぜか食べ物の好みを選ぶ欄があり、しかも肉や魚に混じって「ケーキ」があったりと、入店5分ほどで早くも「どうも何かが違う」と感じさせられた。
問診票を書き終わった後、お店の方から「初めての方にお渡ししているんです」と、ホームページにもある『眼鏡のはなし』という本を頂く。パラパラ読んでいたら、名前を呼ばれ、ここからいよいよ検査がスタート。店主の豊福厚至さんから2、3質問を受けながらお店の奥にある検査室へ。
検査は1時間ほど。あのよくある、上とか下とか言う視力検査ではなく、機械の奥にある絵を見たり、片目ずつ見て、どっちが色が濃く見えるかとか、どっちが上に見えるかなど、これまで受けたことのない検査ばかりであった。
で、この検査の合間合間で豊福さんに色々とコメントされるのだが、これが結構堪える(笑)
僕が言われたのが…
- とにかく姿勢が悪すぎる
- 姿勢の悪さを視力の左右の差で補っている。つまり脳の使い方も右脳と左脳でバラバラだということ。これが続くと能率がどんどん下がっていく。
- 普段ベタっと平面を見るようにしか目を使っていないから、空間把握力が衰えている。だから人間関係でも間合いが読みにくいはず。人の感情が把握できなかったり、喜怒哀楽が薄いのも、これが一つの原因になっている。
会って数分もしないうちにこんなことを次々に言われるものだから、動揺してしまって、まともに検査が成立したのか今でも若干不安である。
一方で僕の仕事の内容や生活など細かく聞いてくださり、それに合わせたメガネ作りを丁寧にしてくださったという印象はこのプロセスで非常に強まった。プロのコンサルテーションとはこういうことを指すのだろう。
そして、1時間ほど経った後「このメガネを掛けて外を見てご覧なさい」と検査用のメガネを掛けてもらい、お店の中から外の景色を見た。
ここで見た景色はもしかしたら一生忘れることは無いかもしれない。
なんというか、そこに在るものが本当に在るように見えるのである。使い古された言葉で言えば立体的・3Dということになるのだろう。敢えて言うなら、ニンテンドー3DSの3Dと2Dを切り替えた時のような変化が、そこにはあった。
余りの違いに立ち尽くす僕に対し「これが本当の世界なんだよ」と豊福さん。「これまで見てきた世界は何だったんだろう…」と思わざるを得なかった。
その後もメガネを使ってどのように生活をすればいいのかなどのレクチャーを受け、最後に「あなたは姿勢を良くした方がいいから、特別にこの本をあげるよ」と『からだとこころの“ストレス”が消える姿勢力』という本をくださった。
メガネを作りに来たつもりが、生き方について指南頂いたような気分の中、検査は終了した。その後、フレームを選んで自分に合う様に調整をして頂いた。
この調整もまたスゴい。フレームを選んでちょこっと微調整をして終わりというのが普通のはず。ただ、とよふくさんではこのフレーム調整でも1時間ほど掛けて行う。何度もメガネを掛けては、店員さんが調整をしてくださる。この域になると、もう自分ではよく分からないのだが、話をお伺いした限りでは、このフェーズこそが大事らしい。
そんなこんなで約2時間半ほど掛けて全工程が終了。2週間ほどでメガネが届くということで、今から非常に待ち遠しい。はるばる佐倉まで行く価値は十二分にある。