ビジョン作成には落とし穴があるという話を聞いた。それは「自己成長ビジョン」を創ってしまうこと。「自己成長ビジョン」とは、例えば「社長になりたい」等、自己の成長を目的としたビジョンのことだ。このような自己成長ビジョンは、一見問題無さそうに見えるのだが、実は大きな問題がある。
引き起こされる問題は大きく以下の2つだ。
- 自己の成長を目的とするあまり「そのビジョンの先に何があるのか?」に目が行かず、全てを「自分の利益になるかどうかで」物事を判断するようになることで視野が狭くなり、結果として成長の機会を逃す(=成長のジレンマ)
- 「ビジョンを達成していないダメな自分」に直接フィードバックが来るため、そのフィードバックに耐えられず精神を病む可能性がある
この手のビジョンは、特にキャリアデザインやリーダーシップなど、自己に言及する機会が多い際にやってしまいがちだ。
では、一体どうすればいいのだろうか?その答えは「未来創造型のビジョン」を創ることだ。「未来創造型のビジョン」とは、その名の通り、望ましい未来の創造を目的とするものだ。このビジョンだと、直接の自己フィードバックに陥らず、かつ、自己とは異なり、外界に働きかけるため何らかの変化が見えやすく、精神的にも安定しやすい。
図にするとこんな感じだ。
このジレンマは分かっていても、ついつい陥ってしまいがちだ。自己成長を目指すことは決して悪いことではないし、未来を創造するよりも自己の成長をイメージする方がイメー