幸せは目指すものなのか?〜幸福の神経基盤を解明というニュースから〜

マインドフルネス
Ben_Kerckx / Pixabay

先日、京都大学が幸せを感じる神経基盤を解明したとのニュースがありました。さらにこの神経基盤は瞑想トレーニングによって拡大することが分かっているらしいです。つまり、瞑想トレーニングを繰り返せば幸せになれることが科学的にも証明されつつある、ということでしょう。

以前から瞑想と脳の関係については言及がされていましたし、ポジティブ心理学の研究でも瞑想は効果的であると言われていました。

しかし、このニュースを読んだ時にふと疑問が湧きました。それは「幸せになることを目的とし、その結果幸せになったとして、それは本当に幸せと言えるのか?」という疑問です。

この手の研究はこれからも進んでいくでしょう。既にウェアラブルで人の幸福感を計測してそのデータを活用するということも行われています。

僕は、この手の研究は一定段階までは人の幸福度を高めることに貢献するとは思います。今までブラックボックスだったことが明確になり、一人ひとりの心理に合わせた的確な介入が今よりは可能になるであろうからです。一方で、限界も同時に内包していると考えています。幸福度のような主観的なものが数値化されることで、現状とあるべき姿のギャップも明確になり、その結果「いまの状態は良くない」という分離・自己否定意識が生まれ、その意識に捉われる現象が起こるのではないか?と考えるからです。

瞑想トレーニングを積んでいる人の中には「瞑想に目的を求めてはいけない」という人がいます。最近は瞑想がパフォーマンス向上のための手法として持て囃されていますが、結果を求めて瞑想をするのは根本的に何かがズレているのでは?と僕もどこかで感じています。

皆さんはどう考えますか?

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