今日は山田ズーニーさんのワークショップに行ってきた。テーマは「自己表現」で、講義と演習が主体のワークショップであった。
とにかく印象に残ったのは、場と参加者の「開き具合」だ。4時間という短時間で、かつ、参加者がほぼ初対面という条件の中、これだけ開いている場面に出会ったのは初めての経験だった。
特に圧巻だったのが、最後に行われた代表者のプレゼンテーションだ。参加者の数名が自分のことについてプレゼンをする、至ってシンプルなワークなのだが、この内容がハンパではなかった。プライベートな内容であるため、詳しく触れることはできないものの、とにかく自己開示の度合いが凄まじいのだ。
今回レベルの自己開示は、入念に安心安全な場を創り、参加者とワークショップリーダーとの関係性を作った上で、更に参加者同士の関係性も綿密に練り上げないと、まず発生しない。企業研修だと、おそらく丸3日間フルに使って、どうにか到達できるかできないかというレベルである。企業以外のこの手のワークショップでも、どんなに早くても1日目の終わり、普通は丸2日ぐらい掛かると思う。
そのレベルの開き具合を、わずか4時間、とはいえ、最初は講義があったりしたので、正味2時間程度で到達していたのだ。
では、なぜ今回そんな高い次元で場が開いたのだろうか?それはひとえに「ズーニーさんのあり方」にあったと思っている。とにかく最初から全開全力で、僕たち参加者に向かってきてくださったのだ。ズーニーさんご自身は「根本思想」や「問いのチカラ」等が大事ともおっしゃっていたが、スキルやテクニックだけでは、あの短時間で、あの開き具合に至ることはできない。
ズーニーさんは、僕たちの「表現するチカラを引き出す」ために、全ての力と勇気を振り絞ってコミットしてくれた。そのあり方に、僕たち参加者が感化されたのだ。
実際にワークショップに参加してみることで、ズーニーさんの持つ素晴らしさを体感することができた。これは本を読むだけでは決して伝わらない。なぜならズーニーさんの持つスキルではなく、あり方こそが、ワークショップの場を創っていたからだ。
表現が持つチカラのインパクト、そして、勇気の持つチカラを知ることができた、本当に素晴らしいワークショップだった。