本当の対話では、言葉では表せないものが立ち現れる

今日は知り合いのコンサルタントの方に招待された勉強会に参加してきた。
テーマは「ストーリーテリング」だった。今日はそこからの学びをまとめてみたい。

ストーリーテリングとは、物語のこと。組織開発などでよく使われる手法である。
なぜ、組織開発においてストーリーテリングが使われるのか。
それは、組織を変えるということが「複雑なプロセス」だからだ。

そもそも世の中にある問題は、大きく4つに分類される。

①単純系→「こうすれば、こうなる」という問題。方法論が既に確立されている。
②煩雑系→「整理すれば、解ける」という問題。整理する技術(論理的思考)が重要。
③複合系→「答えを創る」ことが求められる問題。ここで、ストーリーテリングが有効になる。既にある答えが無いため、答えを紡ぎ上げる(=物語る)ことが必要になるからだ。
④混沌系→「何が答えか分からない」状態。ここまで来ると、決断が重要。

組織開発は③以降にあたるため、ストーリーテリングや対話で、その組織に合った答えを創っていく必要がある。だから、組織開発には対話やストーリーテリングが求められる。

しかし、対話というと耳ざわりは良いが、「本当の対話」(=一体感が生まれ、かつアクションに繋がる対話)を行うのは難しい。それっぽい話をして、何となく気持ちよくなってその場が終わる、という温泉的な対話が世の中には溢れている。

では「本当の対話」が生まれる条件とは何か?
様々あるだろうが、一つには「言葉では言い表せないもの(感情)」が立ち現れていることが挙げられると思う。それは、怒りかもしれないし、悲しみかもしれないし、嬉しさかもしれない。

言葉では言い表せないものが対話の場に立ち現れ、それが場全体で共有されると、強烈な一体感に繋がり、その一体感がパワーを生み、パワーがパワフルなアクションを生み出す、そんな循環が創れると思う。

そして、「言葉では言い表せないもの(感情)」を場に出すための条件は①安心安全を担保する、②真実を語る、の2つだ。

こんな場を創れる人こそが、優れた組織変革ファシリテーターなのだろう。

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