今週の土曜日に行う読書会に先駆けて「世界でいちばん大切にしたい会社」を読みました。自分が扱うということもあり、多少のバイアスは入っているとは思うものの、とても良い本でした。直感で選びましたが、その選択は間違いでは無かったです。
本書は業績を上げていることはもちろんのこと、社会的にもプラスのインパクトをもたらしている企業(=コンシャス・カンパニー)が行っていることに注目した本です。
本書の中でも触れられているが、この本を読むと、いくつかのビジョナリー・カンパニーがなぜリーマンショックに耐えられなかったか、また、コンシャス・カンパニーがなぜリーマンショックを乗り越えることができたかがよく分かります。
以下、いくつか感銘を受けたフレーズを抜粋してみます。
- 人々が経験しなければならない最も長い旅は、頭と心の間の18インチ(48センチ)なのである
- 企業は人々を「資源(リソース)」ではなく、「源(ソース)」と見なければならない
- 偉大なマーケティングとは、自分にとって最も重要な、人生にとってプラスとなるニーズは何かを顧客に理解してもらい(その二ーズにははっきりとは気づいていなくてもよい)それを満たすことで彼らの人生を幸せにすることだ
- 最高の力とは、正義が要求し実現する愛であり、最高の正義とは、愛を否定するあらゆるものを正す力なのです
- 自分の感情や価値観、願望、理想に対する自覚が欠けていると、自分がしていることの理由を分からないままに、衝動や願望に従って生きることになる。自己認識力を育てることは、生涯続く継続的なプロセスだ
- 私たちは意識的に人生を充実させる感情を養うとともに、人生を味気なくする感情については、それに気づいた時に中立化する方法を学ぶ必要がある。これこそが「自己マスタリー」と「情緒的知能」の本質である
- コンシャス・カンパニーは、恐怖を取り除こうと努力する。人も会社もこの感情があるために潜在力をフルに生かしきれていないからだ。恐れは創造性にとって特に致命的だ
- イノベーションを起こし、自分のしていることを愛している時に得られる生産性なのだ
- 企業は利益を求める以外の目的があって初めて挑戦することができるのだ
本を読んでみれば分かりますが、コンシャス・カンパニーを創るのは努力だけではどうにもなりません。いくらコンシャス・カンパニーを目指そうとしても、率いるリーダーやメンバーの意識レベルが高くないと、ダークサイドに落ちてしまい、並の企業になってしまいます。
コンシャス・カンパニーを創る上でのカギは、メンバーの意識の発達なのです。
僕がこれまで目指してきたことの総括、そしてこれから目指そうとすることの羅針盤となる本でした。この記事にピンと来た方にはぜひ手に取ってもらいたい一冊です。
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