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リーダーシップ観を拡げてくれる本

今日はじっくりこの本を読んでいた。

源泉――知を創造するリーダーシップ

あらゆる変化を生み出す「源泉」とは何か?、またどうしたら「源泉」に繋がることができるのか?ということについて、著者の体験を中心に語られている。『シンクロニシティ』の続編的な位置づけになっている。

興味深い箇所はいくつかあったのだが、個人的に最も印象深かったのは「リーダーシップに人間性は必要か?」という部分だ。

特にビジネスの文脈では、リーダーシップの要件に人間性というものは入れられていないケースが多い。もちろん一定程度の人間性は求められるが、必要条件としているリーダーシップ論は少ない。それはビジネスという文脈と人間性という概念がマッチしないからだろう。

しかし、本書では、人間性は必要であると明確に言っている。その背景として、この本で論じられているリーダーシップは組織運営・企業経営のレベルを超えて、社会をリードするリーダーシップについて論じているからだ。

この複雑な社会をリードしていくためには、小手先のリーダーシップでは歯が立たない。変化の源である「源泉」に触れ、そこから自分の在り方を見つめ直し、行動することで、はじめて意味のある変化をもたらすことができる。そして、人間性を持ったリーダーでないと「源泉」に触れることができない、だからリーダーには人間性が求められると言っている。

不確実かつ複雑な社会を生きていくためには、計画的に振舞うだけではなく、時には自分の人間性に根ざした真の願いや
想いと繋がり、自分の想定を超えた「何か」(=源泉)に突き動かされる体験が重要である
ことを、この本に改めて教えてもらった。

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