「ホリスティック・サイエンス・セミナー」参加レポート.vol3

リベラルアーツ

ホリスティック・サイエンス・セミナーレポート。
3回目となる今回は、2日目について主にご紹介します。

 

2日目のテーマは「全体と部分」

2日目は「全体と部分」というテーマでした。

このテーマは「ホリスティック・サイエンス」の中でも中核を成すものであり、2日目が最も印象深かったという参加者の方が多くいらっしゃいました。

まずは1日目の簡単な復習から。
と言ってもこの時点でも、何がメッセージなのかまったく汲みとれておらず、不安でいっぱいでした。

 

植物を徹底的に観察することで立ち現れてくるもの

「この日もディスカッション中心で進んだらどうしよう…」と思っていたのですが、
植物観察のワークをするとのことで、葉っぱが一枚ずつ全員に配られました。

行ったことは徹底的に葉っぱ一枚を観察し、気がついたことを述べるというワーク。「小学生の時に似たようなことをやったな〜」と懐かしさを感じながら葉っぱを観察していくと、徐々に興味深い現象が起こってきました。

最初は何てことはないのですが、それでもひたすら観察をしていくと、葉っぱの見え方がどんどんと変わってくるのです。最初はふつうの葉なのですが、よく見れば見るほど、どんどん解像度が上がっていくような感覚が訪れ、葉の見え方が最初と比べて大きく変化していきました。

観察の時間の後、みんなで感想や気づきをシェアした後は、外に出て、いまある植物そのものを観察しにいくことになりました。

やはり、葉っぱ一枚だけを渡されるのと、外にある植物や木そのものに触れることは感覚として大きく変わってきます。

 

「個別性と全体性が両立するとは?」

外に出て、植物の観察を続けていると、フィリップ先生から「この植物を見てください」という投げ掛けがありました。その植物はまだ花は咲いておらず、葉とつぼみが付いている状態でした。そこで、フィリップ先生は「この植物には部分と全体の両方が存在していますが、わかりますか?」と投げかけがありました。

ここで言う部分は、葉やつぼみを指します。そこまでは分かっていたのですが、どうも全体というものをうまく感じ取ることができません。そのモヤモヤを感じながらも、しばらく植物を観察していたところ、あるイメージが自分の頭の中に降りてきました。

そのイメージは、植物全体を巡っているエネルギーの流れです。僕にとっては「全体感」のあるものとしてこのエネルギーを感じました。エネルギーは植物全体を巡っていますし、同時に葉っぱ1枚やつぼみも巡っています。葉1枚やつぼみを見ながらも、植物全体に流れるエネルギーを同時に感じる感覚が訪れたのです。

感覚を言葉にしているので、どこまで表現できているかは自信がありませんが、僕にとってこの感覚は「部分と全体が同時に両方存在している」体験でした。

昨日から言われていた矛盾が同時に存在するということがようやく掴め始めてきた気がしました。この感覚に至るまでまるまる2日間掛かりましたが、このセミナーが楽しくなり始めてきた瞬間でした。

 

ここから先は夕食をとり、その後はシューマッハ・カレッジのステファン先生とのオンラインセッションを行いました。そこでのテーマは、部分と全体に関連の深い、主観と客観。主観は内なる体験であり動的なもの、客観は外なる体験であり、静的なものである。客観的に見ているときは外から植物を観察している。一方で、主観的に植物を観察しているときは、植物が自分の中に存在し植物が語りかけてくる。そんなお話がありました。これはちょうど植物を観察したときに僕も体験したことだったので、とても共感することができました。

なお、こう書くととても固い印象があるかもしれませんが、ステファン先生はとてもポップな方で、セッションの前と後にはギターで歌を披露してくれました。

2日めを終えて、ようやくこのセミナーがどんなものなのかが分かってきました。普段の生活では、ほとんどの時間、部分でしか物事を見ていない中で、ここでは全体から観察する、全体に入り込むという体験をすることで、ものの見方や感じ方を変えていくことがメインのテーマであると、このタイミングで気づいたのです。

で、帰ってから、このセミナーのウェブサイトを見たところ「ものの見方の転換」としっかり書かれており、案内文を読んでいたようで、実は読めていなかったことが明らかになりました。。。

さて、明日は3日目。戸隠神社へのフィールドワークがメインイベントです。

 

 

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