営業という仕事をしていると、会話の展開一つで物事が大きく変わっていくことを何度も経験する。特に、自分が会話の流れを作ることで、よりインパクトのある提案に繋げられたりすると、営業の楽しさや、やり甲斐を存分に感じることができる。
でも、思うように会話をコントロールするのも味気が無いし、何より相手の立場に立っていない感じがする。目の前の人との会話を楽しみながら、物事もより良い方向へ進んでいく、そんな会話がもっとできるようになりたいと、この本を手にとってみた。
齋藤孝さんは僕の好きな著者の1人で、著書もよく読む。多作であり、クオリティにはバラつきもあるのだが、この本は当たりだった。
会話を「現実を動かすツール」として、ただ楽しむだけではない、物事を前に進めるためのコツが数多く紹介されている。その中で特に印象に残ったのはこんな箇所だった。
会話とは、ごくごく簡単に言えば、「意味のやり取り」と「感情」のやり取りを行うということ。意味のやり取りをするのか、感情のやり取りをするのか、その比率も大事なポイントです
現実を変えるパワーを持つ会話①:物の見方、考え方自体を変えてくれた豊かにしてくれた会話
現実を変えるパワーを持つ会話②:外の世界に開かれた、次の行動につながる具体的な選択肢を教えてくれ
た会話
何かを生み出す会話、パワーを持っている会話は、生き生きしていなければあり得えません。そのためには、価値に気づけるということ、そしてその価値に対して素直に祝福できるということが必要。だから、反応できる身体がベースになければいけないんです。
この本を読んだ上で、自分の会話は「果たして現実を変えているだろうか?」、こう問い掛けると、まだまだやれることがたくさん出てきた。
コミュニケーションにおける実践しやすいヒントがたくさん詰まっている本だった。
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